作る、食べる、捨てる??〜私が選ぶ今年の3大ニュース〜【石川凜】

こんにちは。今回初めて記事を書かせていただきます、「でこべじカフェ」代表の石川凜と申します。

「でこべじ?変な名前だな」
そう思った方もいらっしゃることでしょう。

「でこべじ」とは、でこぼこベジタブルの略で、形がいびつだったり大きすぎたり小さすぎたりといった理由から市場に出せない、「規格外野菜」のことです。

でこべじ2

では、こうしたお野菜は、ではどうなってしまうのでしょう?
答えは、“廃棄”です。

捨ててしまうなんてもったいない!」という気持ち、
農家さんの「形が悪い野菜も大切に育てた野菜で、同じようにおいしいから食べてほしい」という言葉。
ここから私たちは4年前に活動を開始しました。

具体的には、でこべじをおいしい料理に変身させ、お客さんに食べてもらう「でこべじカフェ」を開催したり、農家さんのお手伝いをしたりしています。

と、やや紹介が長くなってしまいましたが、ここからはこんな活動をしている私にとって興味深かった今年の三大ニュースを紹介させていただこうと思います!

≪第3位≫「フードバンク京都」誕生

フードバンク。直訳すると、「食べ物の銀行」となります。

これは何のことかといいますと、品質に問題がないのに捨てられてしまう食品を、企業から引き取って食べ物に困っている人に届ける活動のことです。

フードバンク自体は日本各地にありましたが、今年になって、私たちの活動拠点である京都にも設立されました。フードバンクの動きは全国的にも世界的にも、ここ数年でどんどん広がっています。
この活動は私たちと共通している部分が多く、私にとって大変うれしいニュースでした。

≪第2位≫Jamie OliverがキャンペーンFood Revolution Dayを開始

みなさん、世界中には、肥満の子どもが何人いると思いますか?

答えは、4200万人以上です。

イギリスの大人気シェフ、Jamie Oliverはこのことに対する強い危機感から、今年、食育の学校教育の導入のためのインターネット上での署名活動を実施しました。

でこべじ3

現在165万人が署名をし、彼のTED Talk647万人に観られています。

私が彼に共感したのは、

「人間は自分が食べるものでできているのに、
自分が何を食べているのかわかっていない人が多すぎる」

ということです。

私はでこべじカフェの活動をしていても同じことを感じます。

今では野菜がどのように育ってきたのか知ることも少なくなり、スーパーに並ぶまっすぐなキュウリを当たり前のように感じてしまいがちです。
コンビニのサンドイッチを食べていても、その中のハムがブタの命であったことを思い出すことはほとんどなくなっています。

ですが、思い出してください。

あなたの手の中にあるその食べ物は、もともとは個性のある、誰かの手によって育てられた命なのです。

食べ物の生産と消費の現場がかけ離れてしまった結果として、世界規模で大きな問題が起きているということを再認識した出来事でした。

≪第1位≫フランスで売れ残り食品の廃棄を禁止する法律が制定される

“一人当たりビックマック139個分”
これだけの量がフランスでは一年間に廃棄されているそうです。

食料は各家庭から廃棄されるものもありますが、流通段階や小売店で廃棄されるものも多くあります。
コンビニやパン屋さんなどでバイトをしたことのある方なら分かるかもしれませんが、日本でも多くの小売店は大量に仕入れ、生産して販売しています。
そして売れ残りはたいてい賞味期限が近づくとゴミ箱へと放り込まれます。

こうした現状に対処すべく、今年5月、大手スーパーマーケットがまだ食べられる食品を廃棄処分することを禁じる法律がフランスの国民議会にて全会一致で可決、制定されました。

これまでは薬品をかけて処分されてきた食料ですが、今後は慈善団体に寄付するか、肥料や家畜のえさとして再利用されるようになります。

でこべじ4

日本の食料自給率は約40%といわれますが、私たちは大量の食料を海外から輸入する一方で大量の食料を廃棄しています。
ですが、日本のような国に世界中から食料が集められている一方で、食料が足りなくて困っている国もたくさんあるのです。

そんな中で私たちができることは、個人が買いすぎない、捨てないということはもちろんですが、社会全体として廃棄が出ないようなシステムを作っていくこと、そうした食料を活用する場を設けていくこと、そうした動きをみんなで作っていくことなのではないかと思います。

と、いうことで、最後になりますがここで、私が来年のでこべじカフェにかける抱負を述べさせていただきます。

来年の抱負

私の来年の抱負は、でこべじにより多くの方に触れてもらい、「でこべじムーブメント」を起こしていくことです。

具体的には、
たくさんのお客さんにでこべじカフェの料理を食べてもらうことでより多くのでこべじを活躍させて廃棄の量を減らすこと
お客さんに「食べ物」に向き合う時間を作ってもらい、「作る」と「食べる」をつないでいくこと
です。

きっとそこには農家さん、お客さんのお互い気持ちが届きあう、本当の意味で「豊かな」食卓が生まれるのではないかと信じています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

ちなみに次回、クリスマスカフェは12/20(日)の夜!みなさまぜひいらしてください◎
facebookイベントページ

でこべじ5

ライター
石川凜(いしかわ りん)

京都大学農学部2回生、趣味は畑仕事。自分を野菜で例えると人参。 「みんながおいしいものをおいしいねって笑って食べられたらいいのにな」 そんな夢を捨てきれずにいます。

seizee編集部

seizee編集部

投稿者の過去記事

当メディア『SeiZee』の編集部です。
「読んだらちょっと、考えちゃう」をテーマに記事発信しています。

昨年末から、モスク、競馬場などへのインタビューに力を入れています。

ピックアップ記事

  1. トランプや安倍総理の言動や移民問題、ヘイトスピーチに沖縄の基地問題、今では森友学園の話題など、現在の…
  2. 「日本が好きだ。当たり前だ。日本に生まれて、日本で育った。だって僕は日本人なのだから。」…
  3. 類聚=同じ性質・種類のものを集める前回少し平安時代の話をしましたが、平安時代の古典には「○○類聚…
PAGE TOP