デフォルトの裏に隠されたギリシャの苦悩

さて、ここ数日ギリシャの債務不履行(デフォルト)問題が非常に話題になっていますね。

これについて、まず何が問題になっているのかを分かりやすく整理したのちに、ギリシャがこれまでいかに苦しんできたのかをお伝えします。

 

 

 債務不履行問題ってなあに??

まず、大事なのはこれです。デフォルトってなんやねんと。笑

これはごく簡単に言うと、借りたお金を返せなくなってしまった状態のことです。

では、今回のギリシャの例をとって考えてみましょう!

 

ギリシャは2015/7/3現在、国際通貨基金(IMF)に対し計212億ユーロ(約2兆9千億円)の債務(借金)があります。

このうち、2015/6/30が返済期限だった約16億ユーロ(約2200億円)を返せなかったわけです。

そしてIMF側がギリシャを「延滞国」として認定したことで、デフォルト状態に陥ったとみなされたわけなんですね~

 

ちなみに、現在IMFから延滞国として認定されているのは、ギリシャ以外にも3カ国あるんですね。スーダン、ソマリア、ジンバブエです。どこも開発途上国と呼ばれる国になります。先進国でこのような状況に陥ったのはギリシャが初めてだそうです( ; ; )

 

 

 国民投票「反対」多数ってどういうこと??

 

さて、ギリシャが7/5に実施した国民投票により反対多数が決まったというニュースが巷を賑わせていますね。
これもどういうことなのか、ざっくり説明していきます。

 

今回の国民投票においては、EU(欧州連合)がギリシャに提示した緊縮財政案を受け入れるか否かが問われました。

EUの側からすれば、この緊縮財政案はギリシャがEUに残留する前提条件となっています。
また、これをギリシャが飲み込めば、今延滞している債務に関しても追加の支援を検討するとの立場です。

 

一方でギリシャ政府側からすると、これまでも緊縮財政案を受け入れてきたにもかかわらず国民の生活は一向に良くならなかったわけです。
なのでこの国民投票で世論の支持を得て、もう一度EUに交渉しよう!との立場でした。

 

結果的には、その緊縮財政案を拒否するという結果に落ち着いたわけで、これは何を意味するかというと、議論が一旦振り出しに戻ったというだけなのです。

世間では、ギリシャのEU脱退が盛んに議論されていますが、それはこの国民投票とは直接関係があったわけではないんですね。
特に、ギリシャ国民にとってはEUに残留するか否かの議論は別問題だったはずです。

 

実際に、投票用紙の文面は

「欧州連合(EU)、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)が6月25日のユーロ圏財務相会合に提出した2つの合意案(現在の支援プログラムの終了に向けた改革案、債務の持続可能性の暫定分析書)を受け入れるか」

を「はい」と「いいえ」の二者択一の形式で尋ねるもので、ギリシャ国民の多くが希望するユーロ圏への残留の是非を問うものではなかったそうです。

(http://toyokeizai.net/articles/-/75833より)

 

また、投票用紙には、緊縮策受け入れ反対を示す「いいえ」が受け入れ賛成を示す「はい」よりも先に記載されていたとかΣ(・□・;)

政府に、投票を誘導する狙いがあったのではないかとも疑われています。

 

 データから見るギリシャの実態

外から見ていると「何やってんの~ギリシャ。早くEUの緊縮策受け入れればいいのに~」と純粋に思ってしまうかもしれません。

 

でも実は、ギリシャはこれまでかなり苦しんできているんですね。
二つ面白いデータを見ていきましょう。

 

 ・国の経済が30%も縮小

2008年に3540億ドルだったGDPが、2014年には2370億ドルへと減少しています。

スクリーンショット 2015-07-03 14.46.35

(世界銀行より)

 

2011年にはなんと、経済成長率が-8.8パーセントを記録しています。

デフレだとか経済成長率が上がらないとかで苦しんでいる私たちの国日本でさえ、2011年の成長率は-0.45パーセントでしたから、いかにギリシャ経済が苦境に陥っているかわかると思います。

 

・失業率がEU圏で最高の25.6%

800px-Unemployment_rates,_seasonally_adjusted,_May_2015

(世界銀行より)

 

四人に一人が職に就けていない状況です。

若者の失業率に至ってはなんと50%近くにまでのぼります!(◎_◎;)

 

いかがでしょうか??

実はギリシャも非常に苦しんでるんだってこと、分かっていただけましたか?

一方、EU側にとってはここから数日間が正念場です。

どのような対応をとるのか今後も目が離せませんね。

 

参考

http://toyokeizai.net/articles/-/75833
http://markethack.net/archives/51972189.html
http://ecodb.net/country/GR/imf_growth.html
http://ecodb.net/country/JP/imf_growth.html
http://www.huffingtonpost.jp/2015/07/02/greek-default-crisis_n_7710584.html?utm_hp_ref=japan

seizee編集部

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当メディア『SeiZee』の編集部です。
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