“安保法案 衆院採決”の社説比較

本記事は、とある”テーマ”に沿って新聞社説を読み比べし、要点を3行程度にまとめることで、テーマを多角的に捉える視点を養うことを目的としています。社説本文は、各新聞のデジタル紙面版でお読みください。

=====

朝日新聞 2015年07月17日

安保法案の採決強行 戦後の歩み覆す暴挙

首相自身が採決直前に「国民の理解が進んでいる状況ではない」と認めながらも、各分野の有識者が「憲法違反」と認める法案を数の力で押し通したとして多数のおごりと無責任が詰まった暴挙だと断じている。

過去の安倍政権の歩みを振り返りつつ、その民主主義観がうかがえる出来事も例示している。

民主主義国、法治国家としての基盤を守るため、真に主権者である国民の声を聞くことを強く求めている。

出典:http://www.asahi.com/articles/DA3S11861467.html

==========

読売新聞 2015年07月17日

安保法案可決 首相は丁寧な説明を継続せよ

 日本の安全保障にかかわる法案は、できるだけ幅広い合意を形成し、多くの政党が賛成して成立させることが望ましいため、野党3党が採決に参加せず、特に政府案の対案として領域警備法案など3本を衆院に提出し、与党との修正協議に臨んだ維新の党が退席したのを残念だとした。

 また多数の民主党議員らが採決時に委員長席に詰め寄って怒号を上げ、与党の「強行採決」を“演出”したことに疑問を呈している。

 政府・与党は、あらゆる機会を利用し、国民に分かりやすく丁寧な説明を続ける必要があり、野党にも、批判一辺倒でなく、平和確保の具体策を示すなどの建設的な対応が求められると結ぶ。

出典:http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150715-OYT1T50124.html

==========

毎日新聞 2015年07月17日

安保転換を問う 衆院本会議可決

国際情勢の変化に注意を払わなければならないとしながらも、国民の信頼なくして防衛政策は成り立たず、その実行に当たる自衛隊の活動は民主的に統制され、かつ国民の幅広い同意に基づいている必要があるとする。

他国防衛を意味する集団的自衛権は日本が国際紛争の当事国になるリスクを招き寄せてしまう可能性もあるとして、憲法9条の下で集団的自衛権の行使は容認できない、という従来の政府見解に依拠し、その行使に道をひらきたいのであれば、憲法の条文改正で解決されるべきテーマであるという。

安保法案は参院に送られ、安倍政権は「60日ルール」の適用を視野に入れている。しかし、衆院段階での行き過ぎを改め、足らざる部分を補うという参院の本来の役割をつかい、衆院の与党議員が力任せに可決した法案を追認するだけに終始しないことを求めている。

出典:http://mainichi.jp/opinion/news/20150717k0000m070162000c.html

==========

 産経新聞 2015年07月16日

安保法制 与党の単独可決は妥当だ

外部有識者の意見を聴くなどの手続きも踏んでおり、衆院での法案審議はすでに尽くされたため、その採決は妥当なものだとした。

集団的自衛権の限定行使容認を柱とする安保関連法案は、戦争を抑止する有効な手立てだとする。

安倍政権は昨年7月、集団的自衛権の限定行使を可能とする憲法解釈変更を閣議決定した。それに伴う法制の整備を唱えて昨年末の衆院選で勝利しており、与党が公約した政策を進めるのは議会制民主主義の常識であるため、安保法制の整備は、野党の言うように突然、降ってわいた話ではないと改めて指摘しておきたいとする。

出典:http://www.sankei.com/column/news/150716/clm1507160003-n1.html

==========

日本経済新聞 2015年07月17日

本音の安保論議で理解深める努力を

委員会審議で、衆院憲法審査会で憲法学者が集団的自衛権の行使容認を違憲と断じたことで火がついた合憲・違憲の論争が焦点となった結果、本筋の議論が突っ込み不足だった印象はぬぐい去れないとした。

集団的自衛権の行使が可能な「存立危機事態」や、従来の周辺事態の範囲を拡大する「重要影響事態」の、定義や適用など、参院での広範囲の議論による審議に期待したい。

参院の存在意義を示すためにも法案審議に一工夫も二工夫もしてほしいと結ぶ。

出典:http://www.nikkei.com/article/DGXKZO89419430X10C15A7EA1000/

 

seizee編集部

seizee編集部

投稿者の過去記事

当メディア『SeiZee』の編集部です。
「読んだらちょっと、考えちゃう」をテーマに記事発信しています。

昨年末から、モスク、競馬場などへのインタビューに力を入れています。

ピックアップ記事

  1. トランプや安倍総理の言動や移民問題、ヘイトスピーチに沖縄の基地問題、今では森友学園の話題など、現在の…
  2. 「日本が好きだ。当たり前だ。日本に生まれて、日本で育った。だって僕は日本人なのだから。」…
  3. 類聚=同じ性質・種類のものを集める前回少し平安時代の話をしましたが、平安時代の古典には「○○類聚…
PAGE TOP