”五輪エンブレム問題”の社説比較

新国立競技場に続き大きな問題となった東京五輪のエンブレム。5年後に迫る五輪に向けて各新聞社は何を求め、どう主張したのか。社説本文は、各新聞のデジタル紙面版でお読みいただきたい。

 

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朝日新聞 2015年9月2日

五輪エンブレム 失敗繰り返さぬために

 

「開催が決まった直後の熱気がさめ、負担の重さなど課題も見えてきたこの時期に、五輪で何を実現するのか。改めてそれを広く深く議論したうえで、新しいエンブレムを募集してもらいたい。」

記事の重点は再び選びなおすことになったエンブレムの選考方法におかれている。再びの公募となり失敗が許されない中、再び似たデザインが存在してしまう可能性もないとは言えないが、その形や色に込められた理念、考え方の独創性を丁寧に説明することによって理解を求める必要があるとする。

出典:http://digital.asahi.com/articles/DA3S11943009.html

 

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読売新聞 2015年9月2日

エンブレム白紙 東京五輪の運営は大丈夫か

 

「佐野氏の作品を選んだ組織委の責任は重い。デザインの権利に対する認識とチェックが甘かったと言わざるを得ない。選考過程についての徹底検証が必要だ。」

騒動の発端から分かりやすくまとめたうえで、白紙撤回はやむを得ない事態だったとして、選考過程についての徹底検証が必要だと主張する。エンブレム撤回による混乱は避けられまいとしながら、「政府や組織委は、気を引き締めて準備の遅れを挽回してもらいたい」と結ぶ。

出典: http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150902-OYT1T50008.html

 

 

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毎日新聞 2015年9月2日

 

五輪エンブレム 組織委の責任は重い

 

 

「同じ過ちを繰り返さないためにも選考過程の検証とともに佐野氏本人による再度の説明は欠かせない。そのうえで、組織委は透明性の高いコンペを開催し、末永く多くの人に愛されるエンブレムを今度こそ作ってほしい。」

 

著作物に対する意識の低さについて佐野氏を批判する姿勢も強いが、それと同列に組織委の対応のまずさを指摘している。提出資料のチェックや著作権の確認不足、閉鎖的なコンペなどと例を挙げ批判したうえで、重い責任を負う組織委に反省と改善を求めている。

 

出典:http://mainichi.jp/opinion/news/20150902k0000m070142000c.html

 

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産経新聞 2015年9月2日

 

五輪準備の停滞 選手第一の大原則に返れ

 

 

「五輪招致が成功したとき、多くの関係者は口々に、「大会まであと7年しかない」と準備期間の短さを訴えた。その貴重な2年間を浪費し、スタートラインを自ら下げてしまったようなものだ。」

 

安倍首相や政府が「選手第一」として計画を進めていくことを宣言したにもかかわらず、問題は選手とは程遠いところで次々と起こっていることを批判。新国立競技場やエンブレムの問題について責任の所在が明確にされないまま、今まで通りの組織が計画を進めていくことを不安視する。

 

出典:http://www.sankei.com/column/news/150902/clm1509020003-n1.html

 

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日本経済新聞 2015年9月2日

 

五輪に水さすエンブレム問題

 

「的確な情報の公開もなく、説明責任もなかなか果たされず、司令塔役も不在とは、先ごろ、整備計画のまとまった新国立競技場をめぐる混乱の二の舞いである。こんな体たらくが続いて、五輪を祝福するムードにかげりがでることを心から憂慮する。」

 

どちらかと言えば、対応が後手後手に回った大会組織委員会の不手際を重点に非難する論調である。すでにこの問題が各方面に与えた影響は大きいとして、デザインを早急に決め、信頼の回復を図る必要があると主張する。一連の経緯で適切な対応をとれなかった組織委員会の先行きを憂える強い表現も見られる。

 

出典:http://www.nikkei.com/article/DGXKZO91248940S5A900C1EA1000/

 アイキャッチ画像引用元:http://www.sankei.com/world/news/150902/wor1509020016-n1.html
seizee編集部

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