少し気恥ずかしいかな、リスペクト【岩澤直美】

アドベントカレンダー企画の21日目です!!


この一年は、「多様性」に寛容な社会に向けての、「きっかけ」が多く生まれた2015年だった。

こんばんは。早稲田大学の岩澤直美です。

「外人のくせに」と日本の学校で言われ続ける経験をしたことから、人種や国籍をはじめ、社会に存在する多様な人たちへの理解とリスペクトを深めることの重要さを実感するようになりました。Culmonyという団体を立ち上げ、英会話を切り口に多文化理解の授業やイベントを通して、身近に外国人や多文化に触れる機会を提供しています。

人種や国籍、性別、障害の有無とカテゴライズできるものだけでなく、グラデーションのような一人一人の「個性」の豊かさに「多様性」があります。

この個性をいかにリスペクトし合い、協働して社会を作っていけるのでしょうか。

そのヒントと、実現に向けての「きっかけ」が詰められている、今年の三大ニュースを紹介したいと思います。

第3位、「夫婦別姓」の議論深まる

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 最高裁大法廷は、夫婦同姓を義務付けた規定を「合憲」と判断しました。

 「『夫婦同姓』が日本社会に定着している」という理由で、個人の選択を狭めるこのような判断がされたが。この動きは、「夫婦同姓」や日本の伝統を尊重する意見と同時に、「選択的夫婦別姓制度」という多様な選択肢を提示することの重要性についての議論も巻き起こすきっかけとなりました。

 

 「夫婦同姓」の制限によって、結婚の自由を制限されたり、結婚前後で姓を変えることにで不利益が生じる場合もあります。固定観念にとらわれず、多様な選択肢を用意することが、個人の自由と平等を尊重する社会につながってくるのではないかと思います。

第2位、ミス・ユニバース日本代表に宮本エリアナさん

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「ハーフ」の女性が、初めてミス・ユニバースの日本代表に選出されました。

 日本人の母、アフリカ系アメリカ人の父を持つ彼女は、「日本と世界から人種への偏見をなくしたい」との想いで、この挑戦をすることを決めたそうです。それは、想定通り「日本代表の肩書きは彼女にふさわしいものではない」と、ハーフというステレオタイプに基づいた日本社会からの批判を呼び起こすこととなりました。

 「日本で生まれ、日本で育っているのに、日本人ではない」と扱われることへの疑問と悔しさ、そして彼女が感じる「封鎖的」な日本社会が抱える課題についての発信をしたことが、「多様性を重んじることの大切さ」の議論へと繋がりました。

 まずは、社会に求められる「型」にはめられ、個性を表に出せず、息苦しく感じるマイノリティの人たちがいるという認識をまずは広めていくことが、多様性に寛容な社会の実現に当たって必要なことであると思います。

第1位、同性パートナーシップ証明書を渋谷区・世田谷区で交付される

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 同性カップルに対して、パートナーシップ証明書の交付を渋谷区と世田谷区が始めた。これにより、今までは配慮が忘れられがちだったLGBTの人たちへの権利に、注目が集まるようになりました。

 アメリカ全州で同性婚が認められるようになった中、日本はまだ十分な権利を、多様な個性を持つ国民全員に与えられていない、という主張はある。もちろん、証明書では「平等」という点での課題はあるが、完全な権利の保障を実現させていく上での、大きな前進であるといえるかなと思います。

 多様な性のあり方への寛容性を社会で実現していく上で、日本でも同性婚を認めるといった制度への動きを進めたり、個人単位での「自分とは異なる相手への理解」を深めたりするためのスタートになったニュースです。

いずれのニュースも、最終的なゴール地点ではなく、あくまでもそこに向かうための第一段階です。

人はみんな違っているのが当たり前な世の中で、一人一人の個性や特徴が社会に受け入れられ、誰もが「ありのまま」で居心地よくいられる社会。

それぞれが自分の個性に誇りを持てて、それぞれが光り輝き、多様な光の違いを愛おしく思い、リスペクトし合える社会。

そのような「多様性を愛せる社会」に向けて、2016年は、さらなる前進がある年になると希望を持ちたいと思います。

ライター

岩澤 直美(いわさわ なおみ)
早稲田大学国際教養学部2年生。英会話を切り口に多文化理解の授業やイベントを通して、身近に外国人や多文化に触れる機会を提供する、Culmonyという団体を立ち上げ、運営している。

Culmony公式HP:http://www.culmony.com/

seizee編集部

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当メディア『SeiZee』の編集部です。
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昨年末から、モスク、競馬場などへのインタビューに力を入れています。

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