Pick Up InterView : 「日本人は平和ボケしている。今すぐ海外大学を目指せ。」

Pick Up Interviewは日本や世界でご活躍なさっている若者に焦点を当てているInterviewをPick Upする企画です。
記念すべき第ー回は、10代で海外進学のための塾を起業し事業売却を経て、現在はロンドン大学院で学業に励む傍ら、タクトピア(株)にて教材開発を行っていらっしゃる嶋津幸樹様へのInterviewです。

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嶋津 幸樹
山梨県甲斐市生まれ。(株)EUGENIC創業者。現在はロンドン大学教育研究所 在籍。独学でIELTS 8.0を獲得し、オックスフォード大学院・ロンドン大学院 ダブル合格 。専門は応用言語学 。ケンブリッジ英語教員資格 CELTA 取得。現在はタクトピア(株)にてNative MindTM 教材開発を行う。

 

日本の英語教育についてどう考えますか?

現在の内容では、グローバル社会の要請に応えているとは言えません

日本人は中学校から高校までの6年間の教育で英語を勉強してもほとんどの人が英語を話せません。自分を含め、日本の英語教育をまともに受けて英語が話せない日本人は「英語教育の被害者」だと思っています。

これまで小中高生を500名以上指導してきましたが、この考えは初志貫徹しています。単純に先生の教え方が悪い、教材が面白くない、大学受験の仕組みが良くないということではありません。文化的、言語学的に分析すると日本という国、日本人という国民性自体が英語を学ぶ環境として相応しくないという見解もありますが、そういうことでもないのです。

一番の原因は日本が「平和」であるからなんです。
日本人は平和ボケしているんですよ。

#01
なぜ、日本人は平和ボケしているんですか?

日本ではグローバル化と叫びながらも世界で通用しない国内戦を繰り広げています。TOEICブームがその象徴です。大学のグローバル学部の目標が卒業までにTOEIC〇〇点。会社ではTOEICの点数で昇格が決まります。世界でのTOEICの知名度は極端に低く、世界ではTOEFLやIELTSを始めとする4技能テストが常識です。TOEICではリーディングとリスニングで点数が出ます。その2技能のスコアをもとに英語ができると判断されている状態です。

そして日本人が欠けている2技能、それがライティングスピーキングなのです。
つまり発信型の英語力が決定的に欠けているんです

矢野経済研究所のデータでは日本の語学ビジネス市場規模は8,000億円以上。これらの数字のほとんどが資格対策です。日本人は英語の勉強をしているといいますが、それは本当に使える英語の勉強ではないのです。

「日本で通用する人が世界で通用しない。世界で通用する人が日本で通用しない。」

こういったガラパゴス現象が起こっているんです。世界では英語を使って母国に貢献しようとグローバルな世界に飛び込んで必死に戦っている人がたくさんいます。そんな焦りもプレッシャーもない平和な日本だからこそ、国内戦が盛り上がるんです。

嶋津氏とEUGENICの生徒達

 

起業までの経緯を教えてください

高校2年の時、偏差値で人格が評価される日本の教育に苛立って海外に逃亡したのがきっかけです。単純に大学入試から逃げたいと思っていました。

意気揚々と海外へ飛び立ったものの、留学先で自分の英語が全く通用しないことに気がついたんです。英語で議論することは勿論、英語で論破することができない、黙って聞いているだけの自分、今までやってきたことが世界で全く通用しないことを思い知らされました。

そして日本での英語の勉強は一体何だったんだ?と日本の英語教育に疑問を抱き、帰国後、後輩を集めて世界に出て英語で論破する力を身につけるための「海外進学塾」を創設しました。

 

なぜ今、大学院で学んでいるのですか?

University College London

英語を教える立場である以上、生徒のロールモデルでなければなりません。母親から常日頃言われていたのが

「30歳になった時の自分を想像して努力しなさい。」

世界に通用する人材を育てると謳いながら英語を教えてきましたが、自分の微々たる海外経験では世界に通用する人材は育てられないと感じました。僕が30歳になった時、生徒のロールモデルになれているだろうかと考えた時、その答えはNoだったんです。大学3年生だった当時、自分が世界に出て勝負しなければと大学院留学を決意しました。現在はロンドン大学教育研究所で応用言語学を研究しています。

講演会でグローバルキャリアについて語る嶋津氏

 

卒業後の進路はどうされますか?

日本の将来のためでもあり、自分の子供のために活動していきたいと考えています。

30歳になるまでは現場で人前に立って日本の学生が少しでも広い視野で世界を見てもらうための活動をします。視野を広げるという意味で最も有効なのがダイバーシティ(多様性)に出会うことです。日本で生活しているとどうしても安定志向になりがちで平和ボケしてしまいます。平和ボケした若者たちにパラダイムシフトの機会を提供していきたいです。

そのために日本人が海外を目指す際に必要とされているのが「情報」「自信」「英語力」です。この3つを提供するための活動を行っていきます。

1) 情報
講演会やイベントでの情報提供を通じて、日本の学生に世界に出ることの重要性を伝える。
2) 自信
短期間の海外渡航型研修を実施し、世界を舞台に小さな成功体験を重ね、参加者に自信をつけてもらう。
3) 英語力
オンライン英語プログラム「Native Mind™」の教材を作成して日本人に合った効率の良い英語学習プログラムを提供する。

今後の日本の教育はどうなるべきなのでしょうか?

日本は本当の意味でのグローバル化を推進していかなければなりません。その第一歩として有効なのが「世界を知ること」です。英語の資格を取得したり、異文化交流したりすることは真のグローバル化ではありません。大学進学時の選択肢の一つとして海外進学を当たり前に考えることができる環境が必要だと思います。現代社会にはまだ、海外大学進学なんてありえないという風潮があります。

こうした安定志向の流れで、日本人留学生の数は世界的に見ても群を抜いて少ないです。

オックスフォードに留学している日本人の学部生の数は9名
中国人は679名。

彼らが世界の名門大学で学んだ後、どうするのかを想像して欲しいです。日本人は我々の先人が作り上げてきた遺産にぶら下がっている場合ではないのです。我々の世代も第二のTOYOTAを生み出す必要があります。

日本も各々の大学が対策を始めています。早稲田大学は2012年度2,000人以下だった海外留学者数を2016年には4,000人に、2022年には8,000人、最終的には学部生全員に海外留学を経験させるという構想を発表しました。京都大学は大学での講義の英語化率を現在の5%から2020年までに30%に引き上げ、世界トップレベルの地位確立という目標を掲げています。また、留学生の派遣、受け入れ、外国教員の数を倍増させるようです。

日本の教育は学生に海外に出るチャンスを提供し、学生自らが世界の現状を把握するだけでなく、進んで行動を起こす為のきっかけを作ることが急務だと考えています。

オックスフォード大学生とロンドン大学生の交流会

最後に、留学をしたいと考えている学生へのメッセージをお願いします。

平和ボケした日本人は留学をすることをリスクと考えます。でも実は違います。安定した日本に留まることこそがリスクです。この先、日本人が言う「安定」などという言葉は信用しないほうがいい。

50年後には日本の人口は3分の2になり、それに伴って消費市場規模も3分の2以下になる。高齢者の割合は4割にまで高まり、超高齢化社会が到来する。現行のインフラ・社会保障制度がどうなるのかは簡単に想像がつく。

移民を受け入れない、外に出たがらない閉塞的な日本から、世界に人が出ていく国に変わる必要がある。これは、世界の至る所に中国人が留学をしてがむしゃらに勉強をして現地の言葉で議論して母国へ帰っていく姿を見て、私が日々痛感していることです。海外に出て日本人としての立場を再確認すること、日本がどれだけ平和なのかを体感すること。先人が築いた遺産にしがみついていられるのもあと、そう長くはありません。英語力はもちろん、不確実な世界で生きていく力が必要となります。日本の未来のためにも自分の目で世界を見て可能性を広げ、自らが目指すべき道を見つけましょう!

(当記事は、TAKTOPIA MEDIAからの転載記事です
転載元記事→INTERVIEW#01嶋津幸樹: 日本人は平和ボケしている。今すぐ海外大学を目指せ。)

seizee編集部

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当メディア『SeiZee』の編集部です。
「読んだらちょっと、考えちゃう」をテーマに記事発信しています。

昨年末から、モスク、競馬場などへのインタビューに力を入れています。

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