車椅子から見つめた一年間〜私が選ぶ今年の3大ニュース〜【木明翔太郎】

安心してください。(車いすでも)楽しめますよ。

北海道大学法学部3年の木明翔太郎といいます。

初めてライターを担当させていただきます。

突然ですが、僕は車いすに乗っています。障がい者です。ハンディキャッパーです。

脊髄性筋萎縮症という病気で全身の筋肉が萎縮していき、今後も徐々に自分の体を動かせなくなったり、さらに呼吸が困難になっていきます。

↓あ、これが僕です。近所の公園の紅葉の下で撮影した時の写真です。僕の髪の毛も半分紅葉していますね笑

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障がい者、ああ「大変そう」「かわえそう」そんなイメージを持ちましたか?持った方たちはおそらく、僕が紹介する3大ニュースを知ればイメージが変わると思います!

3位は個人的なニュース、2位は地域的なニュース、1位は社会的なニュースとなっております!

第3位 車椅子で日本を半分縦断。

 

 今年の3月僕は車いすで1週間一人旅に出ました。北海道→仙台→名古屋→関西。

旅の理由は2つ。1つは病気が進行するなか”一人で”旅をするのは今回が最後になるだろうと思いラストチャンスだから。もう1つは己を鍛えるため。2年ほど前に僕の母がうつ病が原因で自殺しました。うつ病の原因の大半は子供を病気の体で産んだこと。僕は死後そのトラウマ・ショック症状で精神面がかなり弱くなっていたのです…人混みでパニック、悪夢、フラッシュバックなど

 「Last一人旅」とかっこつけた題をつけ、旅にでました。帰ってきて車いすユーザーの頼りになるお姉さんにエピソードを話すと。

 「ナンパ一人旅」と題をいつのまにか変えられ講演を頼まれちゃいました。

あれ?なんで?… 

それもそのはず!旅中、主にしたこと

→話し相手がいないのでとりあえずナンパ、各地の繁華街で毎晩遊びつくす、ポールダンス鑑賞にはまる。これらに予算の半分は使いました笑

 …馬鹿ですよね

 せっかく旅に出たなら各地の観光名所でも行けばいいのにとツッコミを… きっと(いると信じたい)みなさんの周りで僕のように馬鹿なことする友人いますよね? 

そんなみなさんの友人と僕は何も変わらないのです。ただ僕が車いすユーザーなだけで!

(※観光地は名古屋城と大阪の海遊館のみ行きました 帰ってきて疲労で38度出た過酷な旅でした)

第2位 Wheelmap Project が日本で流行り始める・・・。

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 少し真面目に書きます(汗)

僕は今年からWheelmap Projectという北大生を中心にしたプロジェクトの代表になりました。

ドイツのNPOが開発した車いすやベビーカー向けのバリアフリーマップのウェブサイト・スマホアプリのWheelmap の普及を目指すプロジェクトです。

http://wheelmap.org/ja/map

Wheelmapの特徴!

1.誰でも編集自由(wikiのように)

  2.20カ国語以上対応

 3.写真とコメントによる詳細な情報の掲載

活動内容は車いすユーザーを含め、学生・社会人問わず”楽しみながら”街歩きをしてバリアの情報を集めるマッピングパーティー。札幌の繁華街すすきのも、美味しいご飯やお酒飲みながらや、車いすのまま観覧車のって夜景楽しむなど♪

他には地図や地理情報システムのコミュニティでの講演を通じたバリアフリー意識の向上。

北大元気プロジェクトという北大の制度の元、北大より支援をうけつつ活動しています。

―――成果は?―――

Wheelmap上に表示されるポイント(飲食店だったり、スーパーだったり)が活動を始める前、北海道には800ポイントだけでした。2015年にはなんと2800ポイントに達し、2000ポイントも増えました!

つまり…

僕達プロジェクトのことを知ってくれた方々が実際に利用したお店などでポチポチスマホをいじってポイントを追加してくれているということ!(プロジェクトの活動だけで2000ポイント増やすのは不可能ですし)

新聞やテレビなどメディアにも取り上げられることもあるおかげで、バリアフリーの意識が高まり、車いすやベビーカーユーザーが利用しやすい街ができつつあります!

そして世界各地でWheelmapを利用した活動が始まっています。開発元のドイツの団体では12月3日(国際障害者デー)に世界機関のWHOとコラボしたイベントまで開催されました!

ぜひ、みなさんもアプリ、インストールしていじってみてください!

(※このWheelmapに掲載されるポイントのカテゴリーに、レストランだけでなくおしゃれなバーやカジノやクラブまであります!笑 バリアフリーの意識は公共施設だけでなく、とことん楽しむ空間にも必要です!)

第1位 バリコレ!!!

 

 最後になりました。一番これが社会、個人的に大きいニュースだと思います。

僕、昔からおしゃれが好きでした!だってファッションって自分を表現することがすぐにできるじゃないですか!男だったらおしゃれして女性にモテたいじゃないですか!

でも、障害があることで、自分で着脱しにくかったり、服装によっては体が余計に動かしにくかったりするのです。しかし服の作りに少し工夫を施せば、障害があってもファッションを楽しむができる!このような考えを広めるためユニバーサルファッションモデルとして今年からファッションショーに出て活動しています。

そして今年の9月大阪で開かれたファッションショー「バリコレ」に出演してきました。バリコレとは毎週日曜日19時からNHKで放送しているバリバラというバリアフリーバラエィー番組の企画の元でのファッションショーです。

芸能界からは関西ジャニーズjrさん、はるな愛さん、押切もえさんが出演していました!

今回の僕のファッションのテーマはロック!

ロックなファッションって派手でカッコイイけれど、一般的に着にくいものが多いです。

けれど、肩まわりの空間を広くとることで着やすいものになりました!

会場となるグランフロント大阪には何百人の観客がいて、後々テレビで放送され何万人もの人が見るという緊張する環境でしたが、「障害があってもおしゃれを楽しむ」という想いを表現できました! 

当日の衣装

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以上が僕の今年の3大ニュースとなります。

この3つのニュースを通して伝えたい事があります。

1.読者のみなさんはおそらく車いすユーザーではないと思います。しかし、病気や怪我で車いす生活をこの先、強いられる可能性があります。想像すると不安かも知れません。けれど、車いすに乗っていても、その人らしさを発揮し人生を活き活きと過ごすことができることに変わりはありません。

今年流行ったネタに絡めて表現すると・・・

 「安心してください(車いすでも)楽しめますよ」。

2.しかし、そのように車いす生活をすべてポジティブに捉えることはできません。街づくりや行政には福祉の面から見てみるとまだまだ問題があり、苦労することはあります。お酒の場面にヘルパーさんを利用できない、行ってみたはいいけど段差がおおいお店等。

読者のみなさんの多くは各々、政治・経済・教育等の分野において存在する社会問題を解決しようとなんらかのアクションを起こしている方々だと思います。そして、その点において僕とみなさんは共通していると思います。自ら課題を見つけ、解決しようと努力するという社会を担う人間としての基本的なスタンスに障害者、健常者の違いは存在しないと思います。マジョリティー、マイノリティーの区別も!

全員、社会をつくっていく「仲間」ではないでしょうか。

今年もそろそろ終わりです。来年の僕の目標は変わらず「努力をすることにおいて天才」になるという亡くなった母が遺してくれた言葉どおりです。

来年も体がさらに動かなくなりますが、みなさんと対等に同じ土俵で社会を変えようとアクションしていきたいと思います!!^^

メリークリスマス

 

ライター
木明 翔太郎 (きめい しょうたろう)

北海道大学法学部3年生。

脊髄性筋萎縮症という、全身の筋肉が萎縮していく病気と闘う一方、車椅子を華麗に乗りこなし、人生を誰よりも楽しもうと奮闘するイカしたメンズ。その楽しみを、障がいを抱えるすべての人に届けようと、車椅子でもリーチできる場所を拡大させるキャンペーン、Wheelmap Projecthttp://wheelmap.org/ja/map )など、様々な活動に従事している。

seizee編集部

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当メディア『SeiZee』の編集部です。
「読んだらちょっと、考えちゃう」をテーマに記事発信しています。

昨年末から、モスク、競馬場などへのインタビューに力を入れています。

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