18歳選挙権の なぜ?どうする?

こんばんは。
7/19(日)に愛知サマーセミナーというイベントで我が学生団体outputは講座を出展しました。
どんな講座を開いたのかというと…

『18歳選挙権について』 

とってもタイムリーな話題ですよね。
今日はその18歳選挙権について、昨日の講座の様子も踏まえながら考えたいと思います。

そもそも、「18歳選挙権」とは
20152月に国会に提出された、公職選挙法の改正案のことを指します。
2015年
617日に成立し、公布から1年後となる来年6月から施行されます。
最初の適応対象となるのは、施行後初の国政選挙。
つまり、来年夏に行われる参議院選挙から、18歳以上の人が選挙権を持つことになります。

では、なんで今このタイミングで変わるのでしょうか?
大きく理由は2つあります。

① 世界では「18歳から投票」は当たり前だから。

今回の年齢の引き下げは1945年に「25歳以上」から「20歳以上」に引き下げられて以来70年ぶりの改正となるのです。
ですが、世界を見てみるとどうでしょうか?
実は、18歳という年齢は世界では珍しくないのです。
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さて、この5カ国を見てどう思いますか?
マレーシアに関しては日本よりも選挙権年齢が高いですが、他の国は20歳以下と選挙権年齢は低い傾向がありますね。

世界で選挙権年齢を20歳以上としているのは、日本・カメルーン・台湾など7カ国の国と地域しかないそうです。アメリカ、フランスなど8割の国や地域は18 歳以上、ブラジル・オーストリア・北朝鮮などの6カ国は16歳以上となっています。

つまり、世界全体でみると、18歳までに選挙権が認められているのは191カ国中176カ国、全体の92%も占めているのです。こうやってみると、珍しいことではないということがわかりますね。


国民投票の年齢に合わせる
国民投票(憲法改正の発議があった際に、その改正の是非を問う投票。

年齢が満18歳以上であるため、選挙権年齢も合わせようということです。
そもそも、2007年に成立した国民投票法は2010年の施行時に国民投票、選挙権年齢双方とも「18歳以上」にそろえることが想定されていました。

しかし、その当時与党だった自民党の慎重論、明治時代からの「20歳成人」を維持する意見が根強かったため、選挙権の年齢に関しては足踏み状態でした。

ところが、近年の世論で18歳で選挙権を与えたところで必ずしも与党に不利にならない、現政権での憲法改正への環境整備にもつながる、という見方が自民党内に浸透し、ついに選挙権年齢の引き下げへと動き始めたのです。

来年夏の参議院選挙から18歳から投票できるようになると、約240万人の有権者が増えると言われています。
240万人も増えれば、立候補者の当落にも少なからず影響が出ますよね。
今の日本の政治は高齢者向けの政治が多いと言われています。
現在の投票率は若者よりも高齢者の方がうんと高いのも事実です。


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でも、年金問題や税制改革にはこれからを生きる私たち若者の声を届けないと、若者にとってどんどん不利な政策になっていってしまいます。そのようなことにならないためにも、若者が選挙に行って私たちの声を届けてくれる政治家を選ぶ必要があるのです。

 さて、その一方でこんな意見もあります。
先ほど240万人の有権者が増えると言いましたが、日本全体の有権者って何人だと思いますか?
日本全体の有権者は1億人を上回ります。ということは、新たに増えるのはたったの2%強なんです。
ただでさえ若者の投票率が低いのにたった2%で大きくは影響しない,という見方があるのです。
さらに、18歳で十分な判断ができるのか?という意見もあります。

このように、世代間格差を埋める機能として期待されている一方で、主権者教育の進め方や、政治の仕組みをいかに教えるか。

これらのことを踏まえ、どのように打開していくか考えていく必要があるのです。

打開策としては2つ挙げられます。

1つめは被選挙権の年齢も下げること。

同年代の仲間が議員に立候補すれば政治的関心も上向くかもしれません。現在の日本では、衆議院・市町村長・地方議員は25歳から、参議院議員・都道府県知事は30歳から選挙に立候補ができます。
実際、世界全体に目を向けると、過半数の国と地域で、満21歳までに被選挙権が与えられています。その年齢が引き下げられたら、仲間が政治家になる機会が増え、政治への関心が増えるのではないかと言われています。実際に昨日ワークをしながら、「もし自分の友達が選挙に立候補したら投票に行く?」と聞いたらほとんどの子が「行くと思う」と答えました。

政治家が自分の身近にいると、より親近感が湧くのではないかと思います。

2つめに政治教育の充実。

日本の政治教育は教育基本法によって政治的中立とあるため、教育現場が政治に対して慎重な姿勢であり、良くも悪くも政治に対して考える機会が制限されているのが現状です。
ドイツでは「政治」という科目があって、国政のタイムリーな課題を学校の授業内で討論させて主要政党の政策を学んでいるそうです。

スウェーデンでは「自分たちのことは自分たちで決める」ということで、地方自治の概念を学ぶために子ども達自身に修学旅行に行くか行かないかを決めさせ、行くなら予算はいくらか、場所はどこにするかまで考えさせるそうです。

このように、18歳選挙権には改正された現在でも様々な議論が繰り広げられています。
しかし、改正した以上は責任を持って、これから18歳になるすべての子どもたちに、選挙の大切さや政治の重要さをしっかり教えていく場が今以上に必要になってきます。
そして、当事者だけでなく、私たち大学生・社会人も今一度政治について考える場が必要になってくるのではないかと思います。
私たちが知らなくては、次世代の子供たちに教えてあげられないですから。

次回の投稿では、実際に中高生は18歳選挙権についてどう考えているのかを見ていきたいと思います。

文責:田中景子

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