「どこ」ではなく「だれ」基準の政治を目指せ

若者の投票率の低下、社会問題への無関心。

今の「わかもの」はダメだ、ゆとりの温床だなどとよく批判を浴びる。

 

私はこのことに納得もできる。しかし、大半の人がそのような人ではないことも反論したい。そもそも今の大人も「わかもの」の時には、社会のこと、政治のことに興味があったのだろうか。

そうは言っても「わかものの2極化」は進んでいる。社会のこと、政治のこと、地域のことに興味を持っている人は、常に問題意識を持ち、なにかしら自発的にアクションに移している。しかし、本当に興味はない人は、動くまでもなく、そもそも知ろうともしない。興味がない人を巻き込んでいくのは難しいということも多くの人が認識していることだろう。だからといって、ほったからしにするわけにもいかない。多くの人がそのような人を巻き込んでいくための方策を日々、探っている。

 

これは「政治」にも大いに当てはまる。若者(20歳代)の投票率は以下の資料から(出展:総務省)見てもわかるように平成26年の衆議院選挙では32.58パーセントとなっている。単純に考えて3人に1人しか投票に行っていないことになる。逆に60歳代は68.28パーセントと高水準。シルバーデモクラシーという言葉も少し流行ったが、そのようなことよりも、この現状に私たちは、目を覆ってはならない。確かに「時間がない」「投票したいと思う人がいない」という声も聞かれ、納得もできる。さらには、これらを打破していくために、投票率を上げることを目的に活動している人たちもいる。

総務省のデータより

総務省のデータより

 

 今回は「投票率」のことはあえて触れない。私はそれ以上に危機感を抱いていることがあるからだ。

 それは、「誰」で選ぶ政治ではなく「どこ」で選ぶ政治が蔓延していることだ。つまり、候補者1人ひとりを見ないで政党だけで判断をしていることだ。もちろん、その政党に賛同して投票していることは間違っていない。しかし、時事的な流れや周りの影響、メディアの影響で流されてしまう人があまりにも多すぎる。政権交代の時もなぜか民主党がいいという風潮が漂った。確かに長く続き、腐敗していたとも言われる自民党政権からの脱却を図ろうとしていたというのもわかる。一方、情報リテラシーが取れているのかも気になる。

ここで例として私の地元名古屋市を例にしてこの問題を考えていきたい。

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名古屋市は名物首長とも言える河村たかし市長が現在、市長職を務めている。また、彼は市民税の減税や議員報酬の削減、地域委員会設立等の公約を立て、地域政党「減税日本」を立ち上げた。一時期は国政選挙にも候補者を擁立するまでも勢力を拡大した。名古屋市に限ってみると、2011年の名古屋市会議員選挙では、28議席を獲得。これは定数75の市議会で自民党などの既成政党を抜き、一気に第1党へと躍進を遂げた。しかしその後、政務活動費の不正受給や車の当て逃げなどの不祥事をはじめ、河村市長との考え方の違いなどから離党者が続出。気がつけば、みるみると議席数は減らし、2015年の選挙前には議席は11にまで減り、第4党にまで転落していた。

「減税日本」公認で出るのを認めた側の甘さや、議員となった人自身の甘さも指摘されている。しかし、選んだのは市民であることも忘れてはならない。それを見抜けなかった側にも責任はある。このような結果になったのも候補者一人ひとりを見ないで、「なんか盛り上がっている」ところに投票をしてしまったことにある。これは今の日本の政治全体にも言える。つまりこれが「誰」で選ぶのではなく「どこ」で選ぶ政治。

これを打破していくには候補者をしっかり私たちが見ていく必要があるとともに、情報に流されない、情報リテラシーをしっかり身に着けていくことが今後さらに求められてくるのではないだろうか。

(アイキャッチ画像:水野翔太 撮影)

水野翔太

水野翔太【政治、社会、教育、文化政治】

投稿者の過去記事

言葉で様々な人に想いや意見を伝えていく。これは大変難しいことだと思います。しかし、言葉でしか伝わらないこともあります。私は政治や社会のこと地域のことをピックアップしていき、そのなにか、見えないけど感じ取れるものを皆さんに届けていき、議論もしていきたいと思います。
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