【ニュースは“誰が”作っている?】

大間様 記事用画像

毎日見たり聞いたりする日本の、世界のニュース。
ニュースは時に私たちの見たことも行ったこともない場所で生きている人々のリアルを伝えてくれます。
でも“リアルを伝える”そんなことって可能なのか?
リアル(事実)にたどり着き、伝えるために、文字や、映像、言葉に並び替えているのは誰なのか?

ニュースを受け取りながら送り手にどんな“人”がいるのかを考えたことはありますか?
報道にたずさわる人のことをジャーナリストと表現することがありますが、日本でジャーナリストというと新聞記者?ライター?テレビのディレクター?誰がジャーナリストで、誰が社員なのか。プロフェッショナルなのか、商業なのか。など解釈に幅がある職業の一つなのではないでしょうか。

アメリカでは憲法によってジャーナリストの役割は保障されています。

民主政治を手に入れるためには“事実”を知る必要がある。

外から政治をクリティカルに監視し、事実を伝える人がいなければ、自分たちの生活、地域や国のコミュニティーに関わる政治を判断することができません。
権力に対する不信感とプレスの自由に対する強い責任感はこの国の歴史と人々のスピリットに深く通ずるものがあります。

ジャーナリストを象徴する最も由緒ある組織の一つSPJ( Society of Professional Journalist )でコミュニケーションストラテジーを担当するJennifer Royerさんに話を聞きました。
彼らのミッションはプロフェッショナルなジャーナリストを育て、高水準な倫理的ジャーナリズムを追求すること。

前者のプロフェッショナルなジャーナリストの役割は正確で包括的な、適時の、理解できる公平な情報を提供すること、そして報道と言論の自由が保障されているか常に警戒すること。
後者のの高水準な倫理的ジャーナリズムとは何なのか。
その役割を果たすためのキーにもなる彼らの倫理コードの一部を紹介します。

1、事実を求め報道すること

ことの発端、現場にできるだけ近づき、その信ぴょう性を公衆が判断できるように出所を明らかにすること。
事実は時に多面的でどの方向から見るかによって解釈や与えるイメージが大きく変わることがあります。ここで記されているジャーナリストに求められる視点は
give voice to the voiceless声なき声に声を与える
Seek sources whose voice we seldom hear 普段聞こえない声を求める

2、すべての情報源を尊重すること

公衆が求める情報を提供する。しかしそれによって潜在的に傷つく人がいること、報道による影響についてジャーナリスト自身が共感をもって想像すること。
権力や影響力、注目を求める公人や他者によって個人が傷つくケースをジャーナリストが生み出すことをできるだけ避けなければなりません。

3、他に依存せず自由に報道すること

金銭や利害関係と決別し、誠実さや公平性を損なわないようにすること。
広報や宣伝とジャーナリストによる報道を区別すること。その区別が曖昧になるものから距離を置いた報道をすること。
広報のようなPR(Public Relations ; 公衆宣伝 ) 活動ではなくジャーナリストの報道はPublic Service ( 公衆奉仕活動 ) として区別されています。

4、提供する情報に責任を持つこと

正確性、透明性、公平性を保つためにニュースになるまでの判断とプロセスを明らかにすること。
 

ニュースと判断する過程にはその情報を報道するジャーナリストの倫理が問われます。
世界には想像力以上におどろくほどたくさんの人がいて、その一人ひとりがおどろくほどに多様なバックグラウンドを持っています。
そのたった一人だって毎日いろんな思いを抱きながら、世界のあちこちで生きているなかで“今日のニュース”はジャーナリストによって選ばれることがあります。
日本ではジャーナリストがこのような倫理観をもってニュースを作れているでしょうか?まずはニュースをクリティカルに見ることが民主政治を手に入れるための1つのメソッドになるかもしれません。

参考文献
Society of Professional Journalists https://www.spj.org/ethicscode.asp

 

大間千奈美

大間千奈美【社会・人】

投稿者の過去記事

現場に近づき、そこで生きている人の声に耳を傾け、伝えられるようなジャーナリストになりたいです。
若者のひとりとして、書くことで自分も、欲を言えば世の中も、変わることがあると本気で考えています。
貧困、差別、都会と地方、多様性、などが関心領域。サステナブルという言葉の響きが好き。

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