2015年を「法」で振り返る〜私が選ぶ今年の3大ニュース〜【徐東輝】

さてさて、SeiZee編集部の方からお話をいただき、今年の3大ニュースを選んで下さいとのことでしたので、さっそく今年1年起きたことをGoogle先生に聞いてみて、振り返ってみると、あるわあるわ。世界で1年間に起きた出来事から3つ重大なものを選んでくれと言われても、そんなの難しすぎる…。ということで、僕はあまり他のライターさんが書かなさそうな「法」というカテゴリに限定して、3大ニュースを書いてみたいと思います。

第3位 70年ぶりの法改正

http://news.tbs.co.jp/

http://news.tbs.co.jp/

皆さん、いよいよ来年の夏からね、18歳以上の子みんなが選挙にいけるようになるんですよ!

公職選挙法っていう、「選挙に関することなんでも決めます」的な法が戦後70年ぶりに改正されて、18・19歳の子たちも投票権を得ることができるようになります。

ちなみに、これ、日本って世界の中でもかなり遅れての改正だったんですよ!世界ではすでに160ヶ国以上が導入していて、早い地域(オーストリアなど)では16歳選挙権も実施されているんです。OECDっていう先進国たち34カ国の中でも日本は唯一未だに20歳だったんですよ。

いやー、まじ「若者が大事」とか言うくせにね、こういうのやっとしてくれました。

とはいえ、まだまだ安心してられませんよ。皆さん18歳選挙権が実現して「おー、なんか変わるのかなぁ」なんて思ってませんか?

ダウトーーー!!!

変わらんと思いますよー。240万票でっせ、たったの。どうせ投票率50%くらいでしょうから、120万票でっせ、たったの。日本全国で。

ってかね、それ以上に参議院議員選挙に投票に行ける18.19歳の子たちが選ぶ政治家って何歳か知ってますかい、おねえちゃん。

平均年齢52.4歳

しかもしかも、立候補してくる政治家さんみーんな30歳以上。だって、被選挙権年齢が30歳以上って決まってるんだもん。

何が「若い力が必要」「次世代のための政治」なんだよーい。そうはいうくせに、僕らが国会に行こうと思っても、「いやいや貴方達はまだまだ未熟だから国会議員にはならないでください」って言われてるようなものです。18,19歳の子たちがワクワク希望を持って投票所にいっても、選ぶことができる政治家は一回り以上違う、まじインスタグラムとかわかんないおじさんおばさんたちなんです…。

ここを変えていかないとね。

 

第2位 約100年ぶりの改正かなわず…

落胆のチンパンジー

ニュースとチンパンジーとは一切関係ありませんが、第2位に選ばせていただいたのは、「民法改正の見送り」です。

ニュースというのは、大体「何かが起きた」というところにスポットライトが当てられますが、今回はあえて「何かが起きなかった」というニュースをピックアップしてみました。

もうこれ以上時代遅れな民法はやめようと、1896年以来の抜本的な改正案が出されていました。高名な学者の方々、実務家の方々、政治家らがとことん話し合いを続け、5年もかけて作り上げられてきたこの改正案もあとは議決を待つばかりだったのに…。

安保法案含め、他の法案が優先された結果、民法改正は先送りされてしまいました…。

まじこれ、もっと注目されていいニュースなはずなのに…。絶対安保より身近な問題なのにね。

 

第1位 世界のGDP4割の自由貿易圏誕生へ

http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=34154

http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=34154

自分的には今年一番すげぇと思ったのが、延長に次ぐ延長の結果、合意されたTPPでした。

生活に一番結びつく経済・貿易の分野で、後出しジャンケン的に入っていった日本が、各国の国益追求のぶつかり合いの中でどこまでのことができたのか。まだまだ表に出てきていない部分もある中で、一旦は「世界のGDPの4割を占める自由貿易圏」が誕生するわけです。

消費者にとっては有益であるとされる自由貿易圏(各国が関税をかけないことを原則に貿易がはじまるので、安い商品がどんどん入ってくるわけです)、課題は生産者側の対応。政府、まじ頑張れ。ちなみにいまここ政府与党の農林部会を率いとるのが小泉進次郎さんなわけですよ。若手のちからをビシバシ見せて欲しいところです。

 

チャンピオン 「平和安全法制」vs「戦争法案」の仁義無き戦い

http://www.huffingtonpost.jp/2015/07/15/national-security-bill-panel-go-through_n_7798744.html

http://www.huffingtonpost.jp/2015/07/15/national-security-bill-panel-go-through_n_7798744.html

お待ちかねですよ、皆さん。

歴史に残るこの安保法案可決は間違いなくチャンピオン!

「信じる者は救われる。」という言葉が示す通り、冷静な議論とロジックの積み重ねではなく、まず賛成か反対かをフィーリングで決め、そしてそこを詰めるロジックを探しているでしょあんたらと思えるような、もはや相手の聞く耳を持つ可能性すら感じさせない議論の応酬。

「民主主義は多数決だ」と盲信する謎のインテリ集団vs民主主義に則った選挙に基づく議決を「強行採決だ」としかいえない謎の反権力集団。

だから、僕はいつも言います。一旦、全ての確信を保留して、全ての人の意見を聞き、最後に意思決定したほうが良いよと。

人間は見たいものを見る。

一度自分の確信を決めてしまったら、もう五感を通じて認知する・知覚するのは自分の確信を強固にするものばかり。

自分がどれだけ見たいものばかりみているのか、自戒の念を込めて、終わりたいと思います。

Have a happy December♫

徐東輝

徐東輝【政治】

投稿者の過去記事

若者と政治をつなげるivote関西代表。ダボス会議グロバールシェイパー。京都大学法科大学院生として学ぶ傍ら、政治教育・メディアのあり方を探っています。日韓×憲法の視点で執筆中です。

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