【来たる参院選!】動物保護のレベルで国の格の違いがわかる?!

「国の偉大さと道徳的発展は、その国における動物の扱い方で判る」

“The Greatness of a nation and its moral progress can be judged by the way its animals are treated.” – M. Gandhi

 

これは、マハトマ・ガンジーが遺したといわれている言葉である。

 ガンジーの言葉が本当ならば、日本の行く末を決める7月10日の参議院議員選挙でも、動物の扱い方がひとつの重要論点になってきそうだ。

 そこで今回は、候補者を選出している各政党の政策が「動物」について触れている部分を抜粋してみた。

 

自由民主党:

「愛護動物の遺棄や虐待等をなくすため、動物取扱業への監視・指導等に努めるとともに、飼い主等への啓発、適正譲渡の推進などに取り組みます。」(自民党政策BANK)

「愛護動物と共生する社会の実現: 小型犬の死体等が多数遺棄されていたという痛ましい事件や愛護動物の虐待をなくすため、動物取扱業への適切な監視、指導等が実施されるよう国と地方自治体との連携強化を図ります。また、ペットの命を守るとの観点から、マイクロチップによる情報管理制度の導入について検討を進めるとともに、動物由来の共通感染疾患の予防等にも取り組みます。さらに、引き取り数を削減するための地域住民・飼い主等への普及啓発や適正譲渡の推進など、犬猫の殺処分をできるだけ減らすための取り組みも強化します。」(総合政策集2016:J-ファイル)

民進党:

「人と動物が幸せに暮らす社会を実現するため、ペットの殺処分ゼロをめざします。飼い主責任の強化、ブリーダー・販売店の責任の強化、動物を残虐な方法で殺害することに対する罰則の強化などに取り組みます。」

日本共産党:

「 ペットの譲渡促進で殺処分を減らし、動物実験に替わる方法の普及を図る: 

 〔中略〕 殺処分を減らすためには、なによりも飼い主の責任として、ペットが死ぬまで飼いつづけることが基本です。〔中略〕新たに犬猫を飼い始めようとしている人に、保護された犬猫を飼うという選択肢があることを、周知啓発する取り組みを強めます。自治体の動物愛護センターが、保護し譲渡する施設として機能することをめざします。〔中略〕政府は、市町村による動物との共生の地域ビジョンの作成を支援し、不妊手術への助成制度の創設や、譲渡促進のとりくみへの支援などに乗り出すべきです。

 2012年9月、動物愛護管理法が改正されましたが、順調な成育を妨げないために、出生後56日を経過しない子犬や子猫の親からの引き離しを禁じている一方、付則で施行後3年間は出生後45日としており、業者の利益優先ではなく動物の命と健康、予防原則の立場から、一日も早く本則の実現を図ることが大切です。

 法改正で、犬猫のインターネット販売時の現物確認や、書面による対面説明が義務化されましたが、業界や自治体に徹底を図ることが必要です。

 東日本大震災や熊本地震の教訓からも災害対策での避難計画にペットの避難を位置づけることが必要になっています。災害対策基本法の地域防災計画などとの連携を図るとともに、同計画にペットの同行避難を加えることを検討すべきです。

 先進各国では、動物実験に替わって、動物を使用しない試験方法(代替法)の開発がすすめられています。OECDなどにおいても、試験ガイドラインのなかに代替法を採用することで動物実験を削減しようという動きもあります。代替法の採用を進め、動物実験を可能な限り回避するよう努めます。

 こうした内容を、動物愛護法の改正に反映させます。」(2016参議院議員選挙/各分野の政策(2016年))

社会民主党:

「「犬猫殺処分ゼロ」実現をめざします。」(参議院選挙公約2016)

政策に動物保護に関する記述はみられない政党:

公明党・おおさか維新の会・生活の党と山本太郎となかまたち・日本のこころを大切にする党・新党改革・幸福実現党・国民怒りの声

 

 さて、ここで冒頭のガンジーの言葉に立ち戻ってみる。動物の扱い方によって、国の偉大さ、道徳性の高さ、つまり国の格の違いはわかるのだろうか。

「国の偉大さ」という言葉によってガンジーが何を意図していたのかわからない。

しかし、あらゆる社会問題は交互に関連し合っており、動物への扱いが、めぐりめぐって人や他の重要とされる社会問題にもつながってくると考えられる。

たとえば、あらゆる分野の研究者(哲学者、心理学者、犯罪学者など)が動物虐待と人への残虐犯罪の関連性を指摘して動物保護の必要性を説いている。

また、人への関連性など回りくどい考え方をせずとも、目の前で動物虐待が起こっていたらいい気がしない人は多いだろう。そこには、動物に危害を加えることへの嫌悪感、つまり動物の適切な扱いという道徳がある。

そう考えると、確かにガンジーの言葉にはうなづけるものがある。偉大で道徳性の高い社会をのぞむなら、そうした社会を実現してくれるよう動物政策に力を入れる政党に注目するのもひとつの方法だといえるだろう。

今回は動物に関する政策を比較したが、読者の皆さんも自分なりの着眼点をもって各政党・候補者の政策の違いを比較してみるのも面白いかもしれない。

 

もっと知りたい人に:

動物保護団体によるアンケート投票結果からも、各政党の動物保護への姿勢がわかる。

アニマルライツセンター「2016年参院選! 動物保護に関する政党政策アンケート結果」(2016年7月2日) http://www.arcj.org/information/00/id=916

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投稿者の過去記事

動物法を研究しています。
普段ほとんどの人が疑問に思わない、けど考え始めたらちょっとおかしいかもしれない、人と動物との関係について書かせていただければと思います。
読んだあと動物問題を少し身近に感じて、何かを感じていただけましたら幸いです。

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