【議論】20××年 メディアはこうなる!

10月のSeiZeeのテーマは「メディアの在り方」です。

今月は、このテーマのもと、5つの小テーマ「芸能人にプライバシーは存在する?しない?」「メディアは中立であるべき?」「読み手のメディアリテラシーってなんだ?」「海外のメディアと日本のメディアの違いってなんだ?」「メディアは今後どうあっていくべきか」について、SeiZeeで活躍するライターさんの意見をもとに議論していきます。

今回のテーマは、「メディアの将来」です。

ツイッターやfacebook、インスタグラムなど、普段使っているSNSが単なる日常の情報共有にとどまらず、人々が目撃した生のニュースを一瞬で伝えるメディアとしての役割を果たすようになった今。

それと同時に若者の新聞離れが叫ばれ、普段情報を得るツールが徐々にインターネットにシフトしてきているのは、皆さんご存知の通り。

「じゃあ、今後のメディアはどうなっていくのか?」

そんな疑問を持つ方も少なくないはず。

それでは、ライターさんに意見を伺ってみましょう。

メディアの将来はどうなるの?

冨田夏美

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インターネットの発達がすべてのメディア形態にとてつもなく大きな影響を現在進行形で与えているのは事実でしょう。テレビに関して言えば、今まではテレビの信ぴょう性がネットの信ぴょう性に比べ優位と考えられてきた節もありましたが蓮舫議員の二重国籍問題がネットメディアを発端としたことを見てもわかるようにどんどんその固有価値は失われていっています。今後5年でテレビが自らの特性を分析してうまく利用し活路を見出していけるかが焦点となると思います。また、インターネットがすべての人が発信者になるのを可能にしたので様々な市場に変化が起きています。しかも技術が日進月歩しているので、今後はますますその変化についていき、かつ技術の面でライバルの優位に立つことがすべてのビジネスにおいて重要になるでしょう。

さて、冨田さんは今まで主流であったメディアがその固有価値を失い、インターネットのメディアがとって代わっていることに言及しています。

SNSなどにより、フィルターのかからない情報が誰にでも発信され、誰にでも受け取られるようになった今、他のメディアに大きな挑戦を強いるようになったのは事実です。

実際に、若者の情報源はテレビを除きネットが主になっていること、さらに新聞、雑誌から情報を得る人の数が少なくなっているのはデータからも明らかです。

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(出典:http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1508/05/news140.html)

では、どうして既存メディアの情報とネットの情報の信ぴょう性が並ぶようになったのでしょうか。

掘り下げて考えていきたいと思います。

まず第一に既存メディアの情報の信ぴょう性が薄れてきたことが挙げられます。

かつて、インターネットが普及する以前は、メディアの報じる情報が正確かは、確かめようがありませんでした。

ですので、メディアの情報は正しくて当然といった意識が私たちの中にはあったのです。

しかしインターネットの普及により、メディアの情報が必ずしも正確ではないということが分かってきました。

例えばメディアは中立であるべきかの記事で紹介した麻生財務大臣の発言がそうです。(詳しくはリンク参照)

麻生氏の発言があった時、各メディアは「90歳にもなっていつまで生きているつもりだ」という見出しで伝えました。

ネットが普及する以前であれば、情報を受け取った人々は、麻生氏がとんでもない発言をしたということで、一斉に批判したでしょう。

しかし、そうはなりませんでした。

インターネットで、麻生氏の発言がどのような文脈で使われたかを示す画像が出回ったからです。

結果としてネットでは、メディアによる偏向報道だと叫ばれました。

こういった例は、ネットが普及した今となってはしばしば見られるものです。

そして、その度に既存メディアの情報に対する信頼は薄れました。

既存メディアが情報の信ぴょう性を失ったのは、ネットの発達と密接な関係があるのです。

 

また第二に、インターネットの情報事態の信ぴょう性が増したことも挙げられます。

これに関しては、冨田さんも言及しているように、誰でも発信者になれるといったことが大きく関係しています。

メディアは中立であるべきかで述べたことですが、情報には一次情報と二次情報があります。(詳しくはリンク参照)

メディアは取材を通じて一次情報入手し、それを二次情報に変換して発信しています。

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これはインターネット普及以前では、メディアにしかできないことでした。

しかし、今では誰もがネットを通じて一次情報をそのまま発信できるようになったのです。

ある人がたまたま事件現場に居合わせ、一部始終を動画に撮り、SNSに投稿するといったプロセスがそうです。

ツイッターやフェイスブックでは、こういった投稿をよく見かけるでしょう。

このネットを通じて情報を発信するプロセスには、既存メディアの情報発信にはない大きなメリットがあります。

それは多くの場合、一次情報を二次情報に変換するという行為がなされないという点です。

メディアと中立の記事でも述べましたが、メディアの伝える情報にバイアスがかかるのは、一次情報を二次情報に変換する時です。

ネットでの情報発信においては、たいていの場合この変換は行われません。

動画を撮っても編集してから投稿とはなりませんし、ましてや最近ではライブ放送まで行われます。

この変換がないので、情報の発信者から受信者に一次情報がそのまま伝わります。

つまり、メディアの伝える情報と比較して、生に近い情報が伝達されるということになります。

このようにして、インターネットの情報が信ぴょう性を獲得したのです。

 

インターネットの発達に伴い、メディアの信ぴょう性に関してこの2つのことが同時に起きています。

テクノロジーは今後ますます発達することになるでしょうし、既存メディアの信ぴょう性とインターネットの情報の信ぴょう性が逆転するのは時間の問題かもしれません。

その時、メディアはネットが主になるのかもしれませんね。

 

じゃあ伝える側はどうなの?

さて、冨田さんの文章の中に「インターネットがすべての人が発信者になるのを可能にした」とあります。

誰もが情報の発信者となれるこれからの時代。

情報を伝える側はどうあるべきなのでしょうか。

水野翔太

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題:『伝える側』の本質とは?

今日、私たちが生きる社会はネットが普及し、時事ニュース、芸能ニュース、スポーツニュース、さらには国際ニュースも瞬時に手に入れることができるようになった。私も毎日のようにスマートフォンでニュースを読んでは、友人や家族との話題にもしている。

逆を言うと読み手のメディアリテラシーが問われることも増えた。情報を読み解く力。本当に難しい。信頼性の高い新聞紙でさえ、社会的な立ち位置が鮮明に表れたりしている。

今回、私はこのようなことを問うのではなく、ネットや新聞紙など『情報を発信する側』の在るべき姿を考えたいと思う。

特に私が感じているのが、『それって、伝える意味ある?』というものが、実に多いことである。例えば、政治家のスキャンダルや問題発言。もちろん、重大なものは取り上げるべきだが、それをおもしろく国会で追及する様子や、スキャンダル相手とどこでいくらのものを食べたとか、明らかに『伝える』よりも『一緒に楽しみたい』という気持ちが狭間見えてしまう。一種のいじめではないだろうかとさえ、私は感じてしまう。そんなことよりも大切なことを国会で話し合うべきなのだから、それをメディアが引っ張っていってほしい。

また、今月4日にJR西日本の男性運転士が、業務上の移動のため乗り合わせた列車内で運賃箱に腰掛け、実際に運転していた運転士と業務の話しをしていたという記事があった。確かにマナーや見た目は悪いが、それを写真に撮り、会社に報告する。そして、メディアが写真を添えてまで報道する。そんな『監視社会』に私は恐怖を覚えるし、写真を添えてまで伝える必要性があるのかと感じてしまう。外国と比較するのは少し違うかもしれないが、外国では日常茶飯事みたいだ。

メディアは中立にもならないし、中立になる必要性と思うが、『ただ伝える』のではなく、『どう伝わるようにするか』を追求することが今後、メディアに求められるのではないだろうか。そして、それがメディアの果たすべき本質、在り方だと私は考えている。

結局大事なのは…

伝える側の一員として、どんな情報を伝えたいか、伝えるべきかを選択することを常に考え続けなければいけません。

メディアというフィルターがかからない情報は、いくらでも受け取り方次第で歪められる危険性もあることを念頭に置くことも、メディアに関わるものの責務だと考えます。

その危険性を抑え、受け取り手にしっかりと情報を届けるためにも、生の情報を冷静に読み解く力が一番必要なのは発信する側であると締めくくりたいです。

今この記事を読んでいる皆さんは、普段メディアにどれくらい触れているでしょうか。

伝える情報が全てではないし、中には一緒に楽しみたい、笑いたいと思うからこそ共有する情報もあるでしょう。

これからも情報を発信し続ける私たちには、いつだって責任が伴います。

だからこそ、発信する側される側関係なく、メディアの未来を一緒に考えてみませんか。

seizee編集部

seizee編集部

投稿者の過去記事

当メディア『SeiZee』の編集部です。
「読んだらちょっと、考えちゃう」をテーマに記事発信しています。

昨年末から、モスク、競馬場などへのインタビューに力を入れています。

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