ミャンマーと僕と、時々、ニホン 【中田直志】

アドベントカレンダー企画10日目です!

こんにちは!中田 直志(なかだ なおゆき)です。今までSeizeeで記事を書いてきましたが、振り返ってみるとミャンマー(ビルマ)のことばかりだなーと思います。12月に日ミャンマー学生会議に参加しミャンマーに行った事をきっかけに、自分のミャンマーコミュニティが一気に広がりました。そのコミュニティが面白いのと、ミャンマーという国そのものが興味深いというのが理由で、今ではすっかりミャンマーのファンです。

さてさて、気がつけばもう12月。街中やラジオから流れてくるクリスマスソングは、「もうすぐクリスマスか、、、」と思わせるのと同時に今年の終わりを感じさせます。

まてまてまて!!!

クリスマスや年末を感じさせるのはクリスマスソングだけではない、

Seizeeのクリスマスカウントダウン企画もだ!!

ということで

「私が選ぶ今年の3大ニュース」を発表していきたいと思います。

第3位

「ロヒンギャ族の大量ボートピープル」

「難民」という言葉を聞けば欧州に移動するシリア難民を思い浮かべるかもしれませんが、東南アジアからも多くの難民がでています。

今年の5月、ミャンマー・バングラデシュの国境周辺に住む多くの“ロヒンギャ(ロヒンジャ)族”がボートピープルとして注目を集めました。このロヒンギャに関する問題を「ロヒンギャ問題」といいます。

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http://www.channelnewsasia.com/image/1851120/1431746454000/large16x9/768/432/rohingya-migrants-may-16.jpg)

東南アジアの難民にはなかなか焦点が当たりませんが、ロヒンギャ族はミャンマー国内で凄く差別を受けている民族の一つであり、東南アジアの深刻な問題の一つです。

ロヒンギャ族はムスリムの人たちであることや、ミャンマー・バングラデシュを行き来していた少数民族であるという点から、この問題は「宗教対立」や「民族対立」という観点でよく考えられます。

しかし、、、、!!!!

この問題は単なる「宗教対立」や「民族対立」からなる問題ではなく、かなり複雑で根深い問題です。ミャンマーが長らく軍事政権下に置かれていたため、国内では情報が統制され、国外の人はなかなか情報が取れなかったという状況がこの複雑さを生み出しているとされています。

多くの人の記憶からは消えかけている(多分消えている)難民問題だと思いますが、ミャンマーが近い私にとっては結構衝撃的なニュースでした。

この文章を読んで「そーいえば、いっぱい人が船に乗った写真みたな。」というかすかな記憶が蘇ればいいなと思います。

 

第2位

「ラグビーW杯日本代表が南アフリカに勝利と安保法案可決」

ラグビーW杯、日本が南アフリカを倒し歴史的な勝利を収めましたね。ラグビーファンはもちろん、そうでない人たちもこの瞬間は感動と感激の渦に巻き込まれていたと思います。この勝利を機に五郎丸選手の人気は急上昇!「五郎丸ポーズ」も今年の流行語大賞ノミネートにちゃんと選ばれています(五郎丸ポーズはポーズなので「語」ではないはずですが、、、wwwww)

南アフリカ戦、日本の勝利を決めた決定的なシーンが最後の「スクラム」の選択。試合終了間際、「キック」で同点を狙うのではなく「スクラム」でトライを狙い勝ちにいきました。

「W杯で勝ったことがない”ひよっこ”の日本が、世界トップレベルの相手に勝ちにいく」

この「スクラムの選択」だけでも、試合を見ていた観客は勇気付けられ感動しました。

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(http://www.sanspo.com/rugby/images/20150921/jap15092105060015-p4.jpg)

 

えっ!?安保法案の話は!? W杯の話に夢中になりすぎて忘れてんじゃ、、、

安心してください、覚えてますよ。

みなさん、安保法案が採決されたときのシーンを思い出してください。

一箇所に政治家さんたちが集まって、ゴタゴタしてる&誰が何を言っているのかわからない状態でしたが、気がつけば採決されていました。

このゴタゴタ中に行われていた作戦が

スクラム作戦

だったんです

https://www.google.co.jp/url?sa=i&rct=j&q=&esrc=s&source=images&cd=&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjpgLCTw8bJAhUEl5QKHellCL8QjRwIBw&url=http%3A%2F%2Fblogs.yahoo.co.jp%2Ftosboe51%2F67797758.html&psig=AFQjCNFMveAPgqU16BFlc-bs8x2Z-o0bGw&ust=1449466882312912

http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-f6-b1/tosboe51/folder/1498620/58/67797758/img_0_m?1442503973

これは、自民党議員たちが採決進行の妨げを阻止する為にヒューマンチェーン(スクラム)を組み、押し寄せてくる採決反対派の議員の壁になるという作戦でした。

日本の重要法案を決めた決定的なシーンは「スクラム」の選択でした。(なんとも皮肉)

国会で「スクラム」が組まれた3日後、ラグビー日本代表は「スクラム」によって日本に感動を与えました。同じ「スクラム」のもたらす結果がここまで違うのか、、、、と衝撃を受けたニュースでした。

 

第1位

「ミャンマー(ビルマ)総選挙!!!!」

ミャンマーが近い私にとって、このニュースはダントツで一番です。ミャンマーという国に出会ってまだ1年しか経ちませんが、本当に多くのミャンマー人やミャンマー関係の人と会ってきました。ミャンマーを深く知れば知るほどこの「11月総選挙」の存在は大きく、総選挙までの1ヶ月間は毎日あらゆる情報をかき集めていました。

11月のミャンマー総選挙がどれほど大きいものだったのかを「一般論」ではなく「個人的」な観点からお伝えしようと思います(笑)。(←そっちの方が伝わると思うので、、、、)

総選挙がドキドキだった理由その1

「ミャンマー行けなくなっちゃうの?という不安」

海外旅行経験のある方はわかると思いますが、旅行をして自分の思い入れのある地とかありますよね?「あの景色もう一度みたいなー」とか「あの人にもう一度会いたいなー」とか。私にとってもミャンマーはそんな地の一つでした。

今回のミャンマーの総選挙は「民主主義国家」になるための大きな一歩でした。歴史的に他の国をみても民主主義国家でない国が民主主義に変わる瞬間って、よく血が流れる闘争が起こるんです。かつてミャンマーも何度も民主化に変わろうとしましたが、軍のクーデターにより叶いませんでした。そして今回の選挙でも「また軍が出てくるのでは、、、、、、」というリスクは十分に考えられました。軍なんか出てこられたら旅行なんて言ってる場合じゃないですよね、、、、、(苦笑)

このように「最悪、ミャンマーに行けなくなるな、、、、」という不安が、総選挙がドキドキだった理由その1です。

 

総選挙がドキドキだった理由その2

「友達の安全、大丈夫か?

上でも述べましたが、軍隊が出てくる可能性は十分にありました。さらに、過去のミャンマーでは民主化を求める活動や声をあげれば、政治犯として警察に捕まるということもありました(今でも捕まるかもしれませんが、、、、)。選挙の結果に対する政府の反応によっては、友達の身にも危険があるかもしれないという不安がありました。

皆さんは、海外の友達が政治犯で捕まったり、政府からプレッシャーをかけられるかもしれないと考えたことはありますか?少し考えるだけでもドキドキですよね。

総選挙がドキドキだった理由その3

「本当に社会が変わる瞬間を感じられるかもしれない!」

上で述べた2つのドキドキは不安要素から来たものでしたが、3つめは期待によるドキドキです。歴史の教科書でしか見てこなかった「民主化」を実際に感じることができるかもしれない!国が変わる瞬間を知れるかもしれない!という要素が私をドキドキさせてました。

選挙の結果、アウンサンスーチーが率いる民主化を求める政党が大勝しましたが、今のところ大きな事件は起きず、緩やかに大きく民主化へと進んでいます。民主化されても民族問題のような深刻な問題は山積みですが、様々なことがいい方向に向かう大きな一歩を踏み出したと思います。

以上3つの理由が、「ミャンマー総選挙」を1位にした理由でした!

 

このように何気なくあげた「私の3大ニュース」ですが、「ミャンマー」という点で共通項があると思います。2位の「スクラム作戦」は一見ミャンマーと関係ないようですが、ミャンマーが民主主義国家へと向かっているからこそ、「スクラム作戦」の状況は凄くショックなものとして映りました。ミャンマーの事ばかり考えてた2015年でしたが、その事によって日本社会を見る「視点」が少し変化したように思います。

2016年はその「視点」を使って、もっと面白い切り口で記事を書いていきたいと思います!!

中田直志

中田直志【国際・政治・文化】

投稿者の過去記事

【国際・政治・文化】
座右の銘は “風たちぬ、いざ生きめやも”です。
自分の書いた文章が、誰かにとっての閃きの瞬間であったらいいなと思ってます。

日ミャンマー学生会議(IDFC)元スタッフ。現在コペンハーゲン大学に留学中。

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