ある医学生が見る、2015年3大ニュース【坂倉悠哉】

 

どうも。ある医学生の坂倉です。
「STAP細胞はありま〜す!」から一年。日本では10月にノーベル生理学医学賞の日本人受賞など、明るいニュースが舞い込んできていますね。
とはいっても、医療の話はなかなかわかりにくい。今年一年で、日本の医療業界のニュースを3点選んで、わかりやすくお伝えしたいと思います。

 

第3位 “サイレントキラー”膵癌の早期発見キットの開発!

数年前、高校生であるジャックアンドレア君が膵癌の早期発見方法を発見したとして有名になりました。
http://tr.loopshoot.com/id/1787

それから数年経ちましたが依然、膵癌は別名”サイレントキラー”と呼ばれ「進行するまで症状が出ないことが多く、症状が出る頃には手のうちようがない」という怖い癌です。予後が最も悪い癌として皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか?

実際にこの30年で膵癌での死亡者数は上昇を続け、現在では年間3万人が膵癌で亡くなっています。(他の癌で亡くなりにくくなったから、でもあります)その為、早期診断の方法が求められていました。

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膵癌による死亡率は近年増加し続けています※大阪がん循環器病予防センター

今回、国立がん研究センターは「膵癌の早期診断マーカーを発見し、しかも検査キットも作った」と報告しています。 http://www.ncc.go.jp/jp/information/press_release_20151109.html

診断方法を発見出来ても「検査キットがないから患者さんには何にも貢献できない」というのはよくある話なのですが、しっかり検査キットを作り、全国的に実証研究を行い、これまでのマーカーよりも優位であることを報告しています。

この他にも実は、血液一滴で20種類の癌の診断を可能にするプロジェクトが進んでいたりと非常に面白いのですが!この話はまたの機会に。

 

第2位 遠隔診療解禁!

8月10日、厚労省から”ある通達”が各都道府県知事のもとに送られました。それが実質上の”遠隔診療解禁”を示唆する内容で、業界がざわついてます。

<原文>情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000094452.pdf

これまで、直接患者さんに会っていないと医師の診療行為は許されないと考えられてきましたが、IT化が進み様々な情報を遠隔でも手に入れることがなりました。そうした時代の変化に対応するために行政は対応したものと考えられます。

既に遠隔診療サービスを行う会社も設立されており(スピード勝負ですね)今後遠隔診療の様々な活用が期待されています。

PORTメディカル

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第1位 ヘルステックのグローバルカンファレンス日本上陸!

ヘルスケアテクノロジー(通称”ヘルステック”)とは、健康に関する情報を収集し活用する技術のことです。Apple watchで脈拍取れたり、iPhoneの中のアプリで一日の運動量とか分かりますよね。あんなイメージです。

そしてそのグローバルカンファレンスがついに日本で開催されました!

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https://health2.medpeer.co.jp/
参加費8万円にも関わらず二日間で500人以上が参加しました。ようやく世界の流れに日本が乗った、といった所でしょうか。

近年のIT技術の向上により、ヘルスケアビジネス(健康に関するビジネス)はガラリと変貌を遂げています。
世界の動向に対して日本は遅れていたのですが、ようやく全世界とつながりが出来、海外の先行者から直接話を聞ける機会が開かれたわけです。
“日本に残された強み”とされている日本の医療を、世界に対してよりよい形で示すことができたらいいですよね!

 

おわりに

私自身、今年は東京都主催のスタートアップコンテストで最優秀賞を頂き、ターニングポイントとなる一年でした。
http://tokyo-startup.jp/winning2015
来年からは医師として(また起業家として?)働く予定ですが、日本に対して最も貢献できる形で、行動していきたいと思います。

 

~ライター~

坂倉悠哉

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東北大学医学部医学科6年。脳への興味から医学部入学。創造性と色に関する脳高次機能研究を行いハワイ国際学会にて発表。シンガポールにて脳外科臨床留学。中学生時、内閣府へ特区制度提言をきっかけに学外活動を行うようになり、大学では海外インターンシップ事業を運営するNPO法人にて支部代表などを経験。現在、グロービス経営大学院仙台校インターン、G1 COLLEGE 2015 運営委員。TOKYO STARTUP GATEWAY 2015 最優秀賞。

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当メディア『SeiZee』の編集部です。
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